漆喰コラム

漆喰空間における音響効果

カテゴリー: 漆喰の機能性

漆喰を塗った部屋で楽器を演奏すると響きがいい気がするーーそんなお客様の感想に着目し、日本プラスターが日本音響エンジニアリング様と共同で行った漆喰壁と音の響きに関する評価。その結果についてご紹介します。

評価環境

施工前(ビニールクロス)
施工後(壁・天井漆喰塗り。フラット仕上げ)

評価に使用したのは埼玉県にある2階建て住宅の一室(約18平米)。ウォークインクローゼットのある壁を除く壁3面と、天井を当社漆喰で平滑に仕上げ、施工前後で音響の違いを計測。

解析1 平均残響時間

残響時間とは音が鳴った後に壁や天井に反射して聞こえ続ける音のこと。音響時間が長いほど、よく響くと感じます。

全体的に当社漆喰壁の方が音の響きが長く、特に1kHz以降でその傾向が顕著に出ています。当社漆喰壁で特徴的な1kHz付近は人間の耳が聞き取りやすい音域。例えば人の話し声がくっきり聞こえるといった効果が期待できます。また、4〜5kHz付近はキラキラといった金属音や鳥のさえずりなどの音。楽器演奏をすると音がよく響いたと言うご意見は、この残響時間に起因していると考えられます。

聴き比べてみよう!

ビニールクロスの部屋の響き方

トランペット
ピアノ

漆喰壁の部屋の響き方

トランペット
ピアノ

解析2 反響音の可視化

音が部屋の中でどのように反射するか、360度カメラで撮影した部屋の画像を用い可視化しました。数字は反射の順番、丸の大きさと色は音の大きさを表します。

ビニールクロスの部屋

1の場所から出た音は、その周辺を中心に反射しています。オレンジ〜黄色の丸の数が少なく、人の耳には響きが早く収束するように感じます。

漆喰壁の部屋

1の場所から出た音が、天井や反対側の壁まで広く響いていることがわかります。暖色系の丸も多く、長くきれいな音で響いていると感じられます。

カーテンなどを組み合わせて理想の空間に

評価の結果、漆喰の部屋は音がよく響くことがわかりました。この効果を、より引き出したい場合は、漆喰を塗る際に凹凸を少なく、薄くフラットに塗るのがおすすめです。

逆に響きすぎると感じる場合は、音を吸収する素材。例えば、カーテンやクッションなど、布を使用したインテリアを組み合わせるだけで、理想的な音響を作ることが可能です。ぜひ、ご参考ください。