
4回(入選)作品②|家族三代が集合!みんなでマンションリフォーム。
SHIKKUI information
柔らかな風合いと調湿や消臭、有害物質の分解といった優れた機能を持つ漆喰は、家の内装や外装の仕上げとして人気を博しています。
一方で、他の素材と比べて汚れがつきやすいのではないか?と思われる方もいらっしゃいます。そこで今回は、「漆喰壁についた汚れを落とす方法とメンテナンス」について解説します。漆喰壁は手軽に汚れを落とせてメンテナンスのラクな壁材です。
①消しゴム
壁をこすってしまった際にすり汚れがついてしまった場合は、消しゴムで簡単に落とすことができます。身近な道具が使えるため、特別な補修用具を購入する必要がありません。もし、消しゴムでは落とせないような汚れであれば、市販されているメラミンスポンジを使ってみてください。
②メラミンスポンジ
メラミンスポンジは、水に濡らして使うだけで汚れを薄く削り落とすことができます。また、化学薬品を使わないため、漆喰壁を傷めることも少なく安心です。メラミンスポンジは、キッチンなどに常備しているものをそのまま使用することができます。100円シショップなどでも購入できますので入手は簡単です。
消しゴムやメラミンスポンジで汚れを落とす場合の注意点は、何年も使用していて色が変化した漆喰壁の場合です。汚れを落とした箇所だけ色が目立ってしまうことがあるかもしれませんのでご注意ください。消しゴムやメラミンスポンジを使うときは、目立たない場所で少しずつ様子を見ながら丁寧なメンテナンスを心がけましょう。
コーヒーやお茶などが跳ねて漆喰壁についてしまったときは、漆喰に色素が染み込んでしまいます。一度染み込んでしまうと、消しゴムやメラミンスポンジだけではなかなか落とすことができません。そのようなときは、「サンドペーパー」を使って汚れを落とすことができます。
サンドペーパーなら表面をきれいにこすり落とせるため、染み込んだ汚れや油性の汚れも簡単にメンテナンスできます。サンドペーパーを購入する際は、滑らかな漆喰の質感に合わせた目の細かいものを選ぶことがおすすめです。目安としては、150番〜300番くらいのものがおすすめです。
サンドペーパーを用いる際は、力の入れ加減に注意しましょう。強くこすりすぎると、漆喰がこすれすぎてしまうことがあります。こすりすぎたことで壁にくぼみができてしまう場合や、色合いが変わってしまうケースは、消しゴムを用いた方法よりも起きやすいので注意が必要です。様子を見ながらやさしく丁寧に行うようにしてください。
しつこい汚れは、重曹と漂白剤(キッチンハイターなど)を使って落とすこともできます。重曹は粉末のものを使用し、水を入れてペースト状にしてください。漂白剤は5倍程度に薄めて霧吹きに入れます。
準備ができましたら、重曹を油汚れなどのしつこい汚れに塗ってからしばらく置きます。次に重曹を除いて漂白剤を吹き付けます。
※漂白剤を使用する注意点ですが、木の床にこぼしてしまうとシミになったり、色落ちをしてしまうこともあります。ブルーシートや新聞紙を使い、養生することをおすすめいたします。また、漂白剤が木の床についてしまったら、すぐに水拭きしましょう。
またしばらく時間を置いて、水を吹きかけて漂白剤を薄めれば完了です。この方法はきれいに落とすことができるだけでなく、周りの壁と色合いの差が出にくくなります。
※漆喰の主成分は水酸化カルシウムです。アルカリ性ですので、酸性の洗剤は使用しないで下さい。
上記の方法を試してみても汚れがうまく落ちない場合や、汚れの範囲が広すぎる場合は、漆喰を塗り直してみることも1つの手段です。この際に、もともと使用していた漆喰と全く同じものを使う方法が、必ずしも良いわけではありません。漆喰は時間が経つごとに色が変わってくるため、同じ漆喰を塗った場合でも色が浮いてしまうことがあります。
そのため、現在塗られている漆喰の色に合ったものを選ぶと安心です。自分で塗れるDIY用の漆喰は、ホームセンターやメーカーの公式ECショップなどで購入できます。また、色合いの種類もいくつかあるため、自宅の漆喰に合った色を探してみるのもよいでしょう。
なかには、漆喰を塗ることが難しいのではないかと思っている人がいるかもしれません。しかし近年では、自分で簡単に塗ることができる漆喰が多く販売されています。手軽に塗れるこのようなタイプは、自分で調合したり練ったりする必要がなく、封を開ければそのまま塗れる状態になっていることが特徴です。
加えて、汚れの補修のために少しだけ使った場合でも、長期保存が可能なものがあります。DIY用の漆喰を使用すれば、プロでなくても手軽に漆喰の取り扱いができるようになりました。
無理に汚れを落とそうとせず、時の流れで付いた汚れを風情があって味があると考える方もいらっしゃいます。
今回は、漆喰壁が汚れてしまったときのメンテナンス方法についてご紹介しました。身近にあるもので簡単にできる方法が多いため、どれも試しやすいのではないでしょうか。漆喰は独特の温かみある風合いを持っているため、いま再注目されている壁材です。
手軽に自分で塗ることができるDIY専用漆喰の登場で以前に比べて漆喰が身近になりました。漆喰の壁の味わいを長く楽しむために、今回紹介したメンテナンス方法を覚えておくとい。