漆喰の塗り方Q&A

うま~くヌレールは壁に塗って乾燥するまでは、強アルカリ性です。したがって、 直接手で触ると手が荒れますので、作業中は手袋を装着してください。 また、材料を眼に入れないようにしてください。

うま~くヌレールは漆喰ですので、壁に塗って乾燥するまでは、pH12前後の強アルカリ性です。したがいまして、塗る前のうま~くヌレールに手など皮膚が長時間触れますと、手の荒れる恐れがあります。作業中は手袋を装着し、手以外の皮膚も材料に触れないよう心掛けてください。材料に触れた手はすぐ拭き取って、水洗いしてください。
目に入った場合に、特に注意が必要です。うま~くヌレールが万が一目に入った場合は、すぐに清水で十分に洗浄して、眼科医の診察を受けてください。天井を施工する場合は、必ず保護メガネを着用してください。また、材料を乳幼児が触らないよう、十分注意してください。ちなみに、塗られて乾燥したうま~くヌレールの壁は、上記のような心配は一切ございませんので、手で触っていただいても何も問題は起こりません。

六畳のお部屋で、おおよそ18kg缶・1缶+5kg缶・1缶程度です。

乾燥時間は塗ってから24時間です。塗っている最中ならびに施工後は、 窓を開け、通風を心がけてください。冬は、扇風機を回すと、乾燥が早まります。

塗れません。こてや手袋、へら等を使い、塗ってください。

うま~くヌレールは漆喰であり、塗料ではありませんので、ローラーで塗ることはできません。漆喰は消石灰が主原料です。そのため、粘度が強く、ローラーが転がらないのです。漆喰は主原料である消石灰を多量に含有しておりますので、それだけすぐれた機能性を有しております。したがいまして、漆喰であるうま~くヌレールは、うま~くヌレールこてやゴム手袋、ヘラでないと、塗れません。

うま~くヌレールこてや、スポンジ、ゴム手袋など身近な道具を使って、オリジナルの仕上げができます。

うま~くヌレールこてで塗りますと、どうしてもこて跡という小さな段差の筋が残ります。これを一方向だけにせず、多少こて跡の向きを変えてアトランダムにすると、味わいある仕上がりになります。こてで塗った後、30分ほどして半乾燥の状態で、一様ではなくランダムに適当に表面を撫でてみてください。適度なこてむらができ、漆喰ならではのナチュラルな奥行きのある仕上がりになります。
あるいは、2回目の塗りを終えた直後、キッチンで使用するスポンジで表面をこすると、やわらかい凹凸の均一な仕上がりになります。ゴム手袋で自由に、言葉悪いですが少々いい加減に塗るのも、味わいのあるオリジナルな仕上がりになります。

少々大変ですが、できます。

こて跡やこてでできたムラが、柔らかくナチュラルでいいと思う方々が多い一方、DIYでも、左官の方々が仕上げているような、こて跡・こてムラを残さず、平滑なしっくい仕上げにしたいと思われるお客様もいらっしゃいます。うま~くヌレールは土蔵やお城の白壁同様、平滑な白壁を作ることができます。その塗り方を、ご説明します。
通常通り、うま~くヌレール(仕上げ用)を薄く2回塗りしますが、その際できるだけ平滑を心がけて、塗りましょう。2回塗りが終了した時点ではまだこて跡やこてムラが残った状態です。この段階で、こて跡やこてむらを無理に消そうとしないでください。塗り終わって、約30分~1時間すると、塗り面が半乾燥し指で触っても、材料が指に付着しないようになります。そのタイミングで、塗り終わった表面全面を、うま~くヌレールこてで赤ちゃんの頭をなでるような力具合で、万遍なく撫でてください。そうすると、こて跡やこてムラが取れて、平滑になります(これを専門的には、鏝押さえといいます)。ここで注意すべきは、力を入れ過ぎて表面を削り落とさないようにすることと、こてにチリひとつつかないよう、あらかじめ余計なものを除去してキレイにしておいてください。うま~くヌレールこては、鏝押さえがしやすく、平滑に仕上げるときにも最適なこてです。

水を混ぜることなく、手やこてで軽く揉むだけで、すぐに柔らかくなり、 塗りやすい状態になります。

うま~くヌレールは、数多くのDIYのお客様に塗っていただきやすいよう、容器を開けると、あえて“ポテッと”した状態にしてあります。しかも、水を混ぜることなく、軽く手やこてで揉むと、すぐにお好みの柔らかさになります。これは、他の漆喰にはない、うま~くヌレールならではの特長です。
材料がポタポタこぼれることもありません。お客様がご自身で、お好みの粘度に手軽に調節できますので、男女・年齢に関わらずご使用いただけます。しかしながら、この“ポテッと“感を触った瞬間、固い!?と思われるお客様は、どうか一度手やこてで軽く揉んでみてください。すぐに柔らかくなります。

うま~くヌレール(仕上げ用)の2回目の塗りのときだけ、注意してください。

作業が2日以上かかるときは、区切りのよいところで作業を止めたいものです。特に、それによって仕上がりの出来が左右されるのなら、尚更です。
うま~くヌレール(下塗り用)ならびにうま~くヌレール(仕上げ用)の1回目を塗る際は、ご自身が中断したいところで、止めてください。何も問題ありません。一方で、うま~くヌレール(仕上げ用)の2回目の塗りだけは、十分注意してください。
うま~くヌレール(仕上げ用)の2回目の塗りをいったん止めるとき、一枚の壁面の途中で止めることだけはしないでください。東面でも西面でも同じですが、一面の壁面でしたら、途中で止めることなく一面全面を塗り終えた時点のコーナー部で止めてください。これを一面の途中で止めてしまいますと、止める前の壁と翌日塗った隣の壁で、色が微妙に異なるように見えてしまいます。それがコーナー部で止めれば、そうした色違いには見えません。
一面一面ずつ、仕上げることを心がけ、一面の途中で作業を止めないようにしてください。

説明書の通り、【仕上げ用】は2回塗りしてください。その方がきれいに仕上がります。 薄く2回塗りで、18kg缶は16㎡/缶です。

リーフレットやうま~くヌレール塗り方DVD、容器裏の説明の通り、原則は、うま~くヌレール(仕上げ用)を2回塗りして、仕上げてください。あらゆる下地で、2回塗りすれば、キレイに仕上がります。また、DIYのお客様の場合、2回塗りした方が、結果的に材料を少なく使えて、所定量で収まります。DIYのお客様が、1回塗りで仕上げようとすると、塗り残しがあってはいけないとお考えになり、どうしても厚く塗る傾向にあります。

 

下地が透けて見える程度の薄さで、こするように【仕上げ用】を万遍なく塗ってください。

古壁下地で、2回目塗りを翌日以降に塗られる場合、吸水の激しい場合があります。その際は、1回目の塗り面全面に、霧吹きで水をかけて半乾燥の時点で、2回目塗りをはじめてください。

うま~くヌレール角こてを使用してください。コーナー部分が美しく仕上がります。

コーナー部分をキレイに仕上げるためには、うま~くヌレールこての他に、うま~くヌレール角こてとへら(ゴムでもプラスチックでも可)が必要です。コーナー部分には、入隅(凹部)と出隅(凸部)があります。まずは、入隅・出隅を含めて壁面全面を、うま~くヌレールこて等で塗ります。入隅や塗り際などこてでは隅々まで塗りきれない箇所については、へらで隅まで塗ります。
このとき、入隅・出隅には材料が不均一に残っているはずです。それを、うま~くヌレール角こてを使って均して、平滑に仕上げます。こうすると、コーナー部分はキレイに仕上がります。

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周囲を汚さないため、マスキングテープによる養生(周囲を汚さないようにする 処置のことをいいます)を、塗る前にしないといけません。 マスキングテープの貼り方の詳細は、【解説】をご参照ください。

うま~くヌレールの壁を美しく仕上げる最大のポイントは、塗ること以上に、以下の2点が重要です。

マスキングテープによる養生

コーナー部分の仕上げ

この二つさえ万全にできれば、言葉悪いですが、少々雑な仕上げでも、見栄えの良い漆喰壁になります。この養生作業は、塗ることよりも時間がかかり、少々面倒ですが、手抜きしないで頑張ってください。

 

マスキングテープ

うま~くヌレール施工では、一般的な塗装用マスキングテープを使ってください。紙製で、色は白色、黄色、紫色などがあります。接着力はそれほど強くなく、剥がした際のりが残りません。幅は15mm~色々ありますが、お好みをお選びください。1巻50円前後です。

マスキングテープの使いかたは[養生の仕方]をご確認ください。

はい、その通りです。漆喰を塗ったことのないお客様でも、きれいに塗ることができます。

漆喰塗りやこて塗りになじみのないお客様は、ゴム手袋で壁面をキャンバスと思って、土いじりのイメージで、“手塗り”をしてみましょう。材料をゴム手袋で壁に塗り、それからのばして広げると、手触り感のある素敵な漆喰壁ができあがります。手で思う存分塗ってのばすだけで、完成です。これまでに、数多くのお客様が”手塗り“をしています。「ホント、これ、手で塗ったの?」とビックリされるほどの出来栄えに、驚かれるかと思います。お子様と一緒にご家族みなさんで、“手塗り”いかがですか。
あるいは、ゴム手袋で材料を壁面に塗り付けた後は、うま~くヌレールこてを使って、全体的に材料を広げることも、初心者のお客様にはおススメです。
もちろん初めからうま~くヌレールこてを使って、塗られることもOKです。うま~くヌレールこては、初心者の方にとっても、大変塗りやすいこてです。うま~くヌレールこての使い方は、以下をご参照ください。

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うま〜くヌレールこての使い方

web_UK_QandA_004_ol_07こて板にのせた材料をうま〜くヌレールこてですくいとります。
web_UK_QandA_004_ol_09手首をクルッと返すように、こての上にのせます。
web_UK_QandA_004_ol_11材料を壁面に付けて、左から右、下から右上方向に塗るのがコツです。
web_UK_QandA_004_ol_13壁面に対して20度程度の角度をつけると滑らかに塗れます。

はい、あります。すべて無料でご提供しています。漆喰うま〜くヌレールには 「製品リーフレット」と「塗り方DVD」、そして「施工事例集」があります。 また、体験型のショールーム「うま〜くヌレールLABO」、毎週土日に色々な場所で 開催される「実演・お試し塗り会」もございます。

天井は壁と違い、重力がかかる分、剥離をする場合があります。 塗れる天井面は限られておりますので、ご注意ください。 尚、天井のビニールクロスは壁のビニールクロスと違い、必ず剥がしてください。

天井面は、壁面と違います。重力の負荷がかかる分、接着に対して細心の注意が必要です。塗ることのできる天井面は、限られております。塗っていい天井面と塗ってはいけない天井面を、下表でご参照ください。

天井面
塗ってOK! 石膏プラスターボード面、合板面、コンクリート面、モルタル面、水性ペンキ面
塗っては× それ以外は×

天井のビニールクロス面に、塗ってはいけません。天井のビニールクロスは剥がして、その下の石膏プラスターボード面にうま~くヌレールを塗ってください。

ビニールクロスの天井以外に、よく見かけるのが、①化粧合板②シージングボードです。

この二つには、塗ることができません。尚、天井面を塗る場合は、必ず保護メガネを着用しましょう。

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職人の方のように平滑とまではいかないかもしれませんが、 うま~くヌレールでしたら、ご自身で直せると思います。

震災以降、土蔵の漆喰をご自身で改修したいとのご要望が、増えております。作業は、他の改修に比べると、少々大変です。また、職人さんが施工されるように、美しい平滑な白壁とまではいかないかもしれません。しかしながら、うま~くヌレールでしたら、それほど費用をかけずに、大切な土蔵の傷みを修繕でき、末永くその美観を保持できます(土壁は雨風に弱いため、漆喰壁を上に塗ることによって、雨風をしのいでおります。)
まずは、改修可能かどうか確認しないといけません。恐れ入りますが、改修ご希望の土蔵のお写真を、弊社(栃木県佐野市多田町188-2)もしくはこちらに[info@plastesia.com]にお送りください。その写真を弊社で確認し、改修可能かどうか、ならびに改修方法を具体的にお伝えします。
● 別ページの「漆喰うま〜くヌレール×土蔵修復」でご覧ください。

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はい、塗れます。【下塗り用】をまず塗っていただいて、その翌日以降に【仕上げ用】を 塗って完成です。外壁・外塀の場合は、淡色系の色をお選びください。

外塀でも外壁でも、屋外に使用する場合は、淡色系の色(白色・さくら・クリーム色・パウダーグレイ)を使用してください。 漆喰は、屋根や笠木のない雨水が垂れる壁面や雨がガンガン当たる壁面(多少では影響ありません)では、白華現象(白い粉が表出する)を起こし、意匠的に白っぽくなる可能性がありますので、外壁・外塀では、濃色系の色(黄土色・水色・若草色・オレンジ・ピンク・イエロー)のご使用は、控えてください。 外壁の旧しっくい面やブロックやモルタルに施工する場合は、それら下地面に、散水し下地面を十分濡らすことをお薦めします。散水によって、汚れが落ちるうえ、乾いている下地面に適度な水が吸われ、うま~くヌレールがより塗りやすく付着しやすくなります。散水の後は、半乾燥のタイミング(半分表面が乾いた程度)で、うま~くヌレールを塗り始めてください。
外壁・外塀施工は、天候の良い日にしましょう。また、作業終了後2~3日は、雨や強い風に当てないよう、シートを掛けるなど配慮してください。

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従来の壁面 塗り方
塗ってOK! 漆喰 その上に【仕上げ用】
コンクリート・ブロック塀・モルタル・吹付塗装面・土壁 その上に【下塗り用】+【仕上げ用】
塗っては× サイディング・撥水性のある壁

腰壁より上の壁でしたら、塗って結構です。詳細は【解説】をご参照ください。

浴室の場合、腰壁より上に塗れます。一方、腰壁に塗ることはできません。腰壁は湯船に近く、お湯の接する機会が大変多いため、将来痛みのくる恐れがあります。一方腰壁より上でしたら、そうした心配もなく、ある程度の湯や蒸気程度は何ら心配ありません。通常腰壁の上は、ペンキ、吹付け塗装をしているのが一般的です。浴室の壁は、うま~くヌレール【下塗り用】を塗ってから翌日以降【仕上げ用】を塗ってください。浴室の天井に塗ることはできません。
最後に注意点を1点。浴室の場合、塗り終わった直後お風呂を使用しないでください。塗り終わったら窓・扉を開けて乾燥を促し、中一日は空けましょう。

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はい、塗れます。できれば、今後カビの生えないお部屋にしたいですよね。 その方法を【解説】で詳しくご説明します。

うま~くヌレールは、優れた防カビ性能を有しております。したがって、カビの残ったままの壁に直接、うま~くヌレールを塗るだけで、カビ除去に十分な効果があります。
一方で、カビというのは人間の目に見える表面だけでなく、旧壁の奥まで巣食っている場合が多いのです(特に、古壁※の場合)。その場合、カビキラーなどカビ除去剤で奥の巣までカビを除去してから、うま~くヌレールを塗ると、より万全なカビの生えにくい壁になります。その場合は、カビに対してカビ除去剤を吹きかけ、しばらくしてからウエスで拭き取り、翌日以降にうま~くヌレール(仕上げ用)を塗ってください。※古壁に付着している点々と広がるシミ、これも大体カビです。
前述のとおり、うま~くヌレールは防カビ性に優れております。カビでお困りのお部屋、例えば、水を頻繁に使用される洗面所、洗濯室や浴室(腰壁より上)、日当たりの悪いクローゼットや押し入れ、北側のお部屋にも、うま~くヌレールはおススメです。

はい、必要です。

うま~くヌレール(下塗り用)は、うま~くヌレール(仕上げ用)に比べて、接着力、耐久性に優れております。したがって、外部や接着しにくい下地に塗る場合は、まずうま~くヌレール(下塗り用)を塗って、その翌日以降に、うま~くヌレール(仕上げ用)を塗ってください。うま~くヌレール(下塗り用)が必要な下地は、下表をご参照ください。

下塗り用の不要・必要 下地の種類
【下塗り用】が不要な下地 ビニールクロス面、古壁面、石膏ボード面
【下塗り用】が必要な下地 コンクリート、ブロック、合板、化粧合板、ペンキ面、タイル面
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合板下地の場合、うま~くヌレール(下塗り用)を塗られると、右写真のような「アク」の出る場合があります。合板によっては、これ以上にアクの出るものもございます。この上に、うま~くヌレール(仕上げ用)を2回塗りすれば、このアクは消えます。

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何といっても、ボードの継ぎ目処理です。これがきちんとできれば、キレイに仕上がります。

石膏ボードにはジョイントと呼ばれる継ぎ目があります。この継ぎ目全て(入隅・出隅等コーナー部分含め)に、うま~くヌレールテープを貼ってください。その上で、継ぎ目のカット部にうま~くヌレール(仕上げ用)を埋めてください。その後は、以下の絵をご参照ください。この一連の作業をしないと、うま~くヌレール仕上げ面にも、継ぎ目と同じような縦横のひび割れが発生してしまいます。必ず、継ぎ目処理を行ってください。

石膏プラスターボードに塗る場合

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ボード継ぎ目にうま〜くヌレールテープを貼り、継ぎ目カット部にうま〜くヌレール(仕上げ用)を埋め、半日してもう一度テープが隠れる幅で薄く塗って下さい。

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継ぎ目処理翌日以降うま〜くヌレール(仕上げ用)をこするように塗り、ボードが透けて見える薄さにして下さい。

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1回目の塗りから1〜2時間乾燥させて、もう一度(仕上げ用)を重ね塗りして完成。
※ボードの継ぎ目処理は、できるだけ薄く塗るようにしてください。

うま〜くヌレールテープは耐アルカリ性処理しており、アルカリ性の強いうま~くヌレールを塗っても劣化することはありません。その上、接着力・密着性に優れているため、ひび割れが一段と発生しにくくなっております。
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これは旧家など土壁下地の家に、典型的に起きる現象です。 心配いりません。簡単にヒビは消えます。

これは、旧家など木舞と土壁でできた建物の壁に、発生しやすい現象です。土壁の上には通常、京壁や砂壁、しっくいなどの古壁が塗られております。その上に、うま~くヌレール(仕上げ用)を一回塗ると、紙の太さ程度の細くて小さなヒビが全面に表出する場合があります。これは正常ですので、何も心配いりません。その上に、翌日再度塗れば、そのヒビは消えます。

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古壁の上にうま~くヌレールを塗る場合、アクやシミの出る場合がありますが、 心配いりません。詳細は【解説】をご参照ください。アク止めシーラーも不要です。

古壁の上に、うま~くヌレール(仕上げ用)を塗る場合、材質によってはアクやシミのでる場合があります。しかし、これは以下の方法で消えますので、ご心配なさらないでください。
古壁の上に、うま~くヌレール(仕上げ用)を1回薄く塗ってください。1時間もすると、材質によっては赤茶色や黄色いアクやシミの出る場合があります(ひどく出る場合もありますが、驚かないでください)。これは古壁に含まれる成分や古壁に付着したタバコのヤニ、線香あるいは炭によるものです。
こうしたアクやシミの出た場合は、最低1日以上乾燥させます。その後、その上に再度うま~くヌレール(仕上げ用)を塗って完成です。これで、アクやシミは十中八九消えます。ただし万が一ですが、右写真のように炭がべっとり付着していたり汚れがひどい場合は、2回塗りでもアクやシミの消えないことがあります。その場合は恐縮ですが、2回目塗りの翌日以降、再度塗り重ねてください。
尚、アク止めシーラーはさほど効果がありませんので、不要です。

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土壁の表面がまったく見えないほど、べっとり黒いススが付着した壁です。この上でも、白色の【仕上げ用】を2回塗りで、わずかに黄ばむ程度。3回塗りすると真っ白になります。

手で触ると表面の砂粒がつく(畳に砂粒が多少こぼれる)程度で、 その壁そのものがしっかりしているのであれば、その上から塗れます。 一方、その壁が浮き・剥離をしてパカパカしている場合は、剥がしてから塗ってください。

和室の壁と言いますと、土色や宇治茶色した京壁やじゅらく壁、繊維壁、砂壁、綿壁が一般的です。他に、白いしっくい壁や珪藻土、あるいは本物の土壁(あらかべとも言います)などもあります。こうした和室の旧壁を、弊社では総称して「古壁」と称しております。
古壁には通常、その上からうま~くヌレール(仕上げ用)を塗っていただければ結構です。砂粒が手に付着する程度でしたら、その上から塗って問題ありません。

そこで一点だけ、和室の壁の塗り替えで注意していただきたい点を、申し上げます。それは、古壁が下地に対して剥離しているかどうかです。
見た目でパカパカして明らかに剥離している古壁の場合は、古壁を全面剥がしてください。一方、外観上は剥離しているように見えなくても、実際には剥離しているという古壁も時折あります。こうした古壁の場合は、その上からうま~くヌレールを塗ると、プクプク膨れてきたり、古壁からペロッと剥がれてきます。この場合も、古壁を全面剥がしてください。
古壁を剥がす場合は、古壁全面に霧吹きで水をかけて濡らし、スクレーパーで剥がします。剥がした後は、古壁の下地(通常は灰色)が出てきます。この上に、うま~くヌレール(仕上げ用)を2回塗りして完成です。

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ビニールクロスは他の下地に比べて、乾燥が遅くなります。 施工中、施工後は、窓開けや扇風機を回すなど通風をお願いします。

ビニールクロスは本来、水分を吸収しにくい素材ですので、他の下地である古壁や石膏ボード、合板などと比較した場合、乾燥が遅くなります。乾燥を促すため、室内の通風に心がけ、窓開けや扇風機を回すなどおこなってください。

壁と違い、重力がかかっています。 万全を期すため、天井はビニールクロスを剥がしてから施工してください。

天井のビニールクロスは、必ず剥がしてから、うま~くヌレールを塗ってください(ビニールクロスの剥がし方は、前項「ビニールクロスを剥がしてから、塗ることもできるの?」をご参照ください)。壁と違い、天井には重力という負荷がかかります。万が一、何らかの事情で部分的に剥がれが発生した場合、重力によってその剥離は広がり、最終的には全面的に剥がれる可能性が考えられます。そうした万が一を想定して、天井のビニールクロスは剥がすことを徹底しておりますことを、ご理解ください。

はい、できます。 やり方を【解説】で詳しくお伝えします。

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ビニールクロスは通常、表紙と裏紙の2層構造になっております。表に見えているのが表紙ですが、これは比較的簡単に剥がすことができます。端をつまんでビリビリと剥がしてください。問題はその下にある、半透明の裏紙です。これも必ず剥がしてください。この裏紙は表紙と違い、剥がすのが大変です。以下の手順で、裏紙を剥がしましょう。
①まず、クロスの表紙を全面剥がしてください。そうすると、半透明の裏紙がでてきます。
②その裏紙全面を、軽く絞った濡れ雑巾で拭いて、裏紙全面に水を含ませてください。水が少々滴る程度まで裏紙を濡らして結構です。
③そうすると、水を含んだ裏紙の所々が、ぷくっと膨らんで剥がれてきます。そうしましたら、裏紙全面を、スクレーパー(写真)で剥がしましょう。

その際注意すべきは、2点です。

第一に、下にある石膏ボードや合板をできるだけ傷めないようにすることです。石膏ボードは黄色い紙までは剥がしても問題ありませんが、その下の灰色の紙までは剥がさないでください。
第二に、裏紙はできるだけ剥がしましょう。しかし、剥がれない部分については、無理して剥がさないで結構です。
上記①~③で裏紙を剥がし終わった面に、うま~くヌレール(仕上げ用)を塗ってください。ビニールクロスは通気性がありません。ビニールクロスを剥がすのは少々大変ですが、剥がすことで、より通気性のある漆喰空間になります。

剥がれている部分をカットしてから、塗り始めてください。

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剥がれた部分はカットして、残った端の部分をタッカー針やビスで止めてください。うま~くヌレールはアルカリ性ですので、タッカー針やビスの上に塗っても錆びません。

説明書にしたがって施工すれば、透けて見えることはありません。

はい、あります。写真プリントされているクロスや、落書きしてもすぐ消せるような 特殊クロスなどは施工に不適です。

撥水性・耐水性にすぐれたビニールクロスは、うま~くヌレールが接着不良を起こす場合があります。具体的には、以下のようなものです。
●写真プリントされたビニールクロス(森や滝、空といった風景写真やキャラクター等をプリントしてあるもの)
●最近発売されている、落書きしてもすぐ消せるクロスのような、特殊クロス

はい、塗れます。その上から【仕上げ用】を塗って大丈夫です。

壁紙=ビニールクロス(塩ビでできています)と思って、問題ありません。表面が紙製や布製に見えても、99%ビニールクロスです※。元々ビニールクロスとは、塩ビシートに紙や布を貼り合わせたものです。こうしたビニールクロスの上から、うま~くヌレール(仕上げ用)を塗っても、問題ありません。※大変稀ですが、塩ビでなく、紙だけでできた壁紙もあります。それには塗れません。

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